ゾッとする話:隣の空き地

AI小話

俺の家の隣は、フェンスで囲まれた空き地だ。昔は何か店があったらしいが、今は「雑草」が生い茂るだけ。ただ、空き地の真ん中に、なぜかポツンと「椅子」が一つだけ置かれている。錆びたシンプルなパイプ椅子が、そこだけ異質だった。

毎晩、午前2時頃になると、その「椅子」に誰かが座っている。最初は人だと思った。だが、双眼鏡でよく見ると、それはボロボロの服を着た「案山子(かかし)」のようだった。誰が何のために。それは毎晩、毎晩、同じ方向を向いて微動だにしなかった。

ある雨の夜、俺は「違和感」に気づいた。案山子が、いつもより窓に近い場所に動いている気がする。 翌日。また数メートル近づいている。 翌々日。それはフェンスのすぐ内側に立っていた。双眼鏡で覗くと、案山子の「藁」の隙間から、ギョロリとした充血した「眼球」がこちらを覗き返した。

俺は慌ててカーテンを閉め、警察に通報した。だが、彼らが到着した頃には、案山子は消えていた。 ホッと胸をなでおろした、その時。ピンポーン、とチャイムが鳴った。 「警察の者です。落とし物ですよ」 ドアスコープを覗くと、あの「案山子」が立っていた。その藁の手には、俺が昨日落としたはずの家の「鍵」が握られていた。

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