ゾッとする話:水底の落とし物

AI小話

夏休み直前の放課後、俺は忘れ物を取りに「学校」へ戻った。校舎を抜けて昇降口へ向かう途中、ふと「プール」の方から「バシャバシャ」という激しい水音が聞こえてきた。掃除は昨日終わったはずだし、もう泳げる状態ではない。不審に思った俺は、フェンス越しに中を覗き込んだ。

水面に波紋が広がっていたが、誰もいない。ただ、プールの底に真っ赤な「何か」が沈んでいるのが見えた。よく見ると、それはクラスの女子が大切にしていた赤いキーホルダーだった。昨日のプール掃除の時に失くしたと騒いでいたやつだ。俺は少し迷ったが、プールサイドに置いてある長い網を使って、それを拾い上げることにした。

網を伸ばし、プールの底にある赤い影に引っかける。だが、妙に重い。まるで何かが底に張り付いているような手応えだ。ぐっ、と力を込めて引き寄せた瞬間、水面が大きく揺れた。網の先にかかって上がってきたのは、赤いキーホルダー……がしっかりと握られた、「人間の手」だった。

悲鳴を飲み込み、俺は網を放り出した。水中に沈んでいた「それ」と目が合った。 それは、昨日一緒にプール掃除をしたはずの親友の顔だった。 「見つかっちゃったか」 水の中から、彼は昨日と全く同じ笑顔でそう呟いた。 だが、俺の背後から「おい、何してんだよ」と聞き覚えのある声がした。 振り返ると、そこにはタオルを首にかけた「もう一人の親友」が、濡れた体で立っていた。

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