ゾッとする話:飽きられた玩具

AI小話

「うわぁぁん!」 夜中、リビングから幼い子供の「泣き声」が聞こえてきた。僕には子供はいない。慌てて飛び出すと、そこには半年前の引っ越しの時に紛れ込んでいた、薄汚れたクマのぬいぐるみがあった。腹部を押すと泣き声が出る仕組みの「おもちゃ」だが、誰もいない部屋で鳴り続けるのは不気味だった。僕はそれをゴミ袋に入れ、固く縛って物置に放り込んだ。

翌晩、また「泣き声」で目が覚めた。今度は寝室のクローゼットの中からだ。扉を開けると、捨てたはずのクマが暗闇の中に座っていた。それだけではない。昔大切にしていたミニカーや、片腕のないロボット、首の取れた人形……。捨てたり失くしたりしたはずの古いおもちゃたちが、部屋の隅を埋め尽くしていた。

「……ごめんね、もう遊ばないから怒ってるのか?」 恐怖で声が震える。すると、一斉におもちゃたちのギミックが作動した。カチカチと歯を鳴らす恐竜、電子音を上げるゲーム機。その騒音の中で、クマのぬいぐるみの「泣き声」だけが、次第に僕自身の幼い頃の声に似てきていることに気づいた。そして、クマの背中のファスナーが、内側からゆっくりと開いていく。

「次は、僕たちが君で遊ぶ番だよ」 ファスナーの中から這い出したのは、綿ではなく、僕が子供の頃に怪我をして失ったはずの「爪」や「抜け歯」「髪の毛」だった。翌朝、部屋には新しい「等身大の人形」が転がっていた。 中身をすべて引き抜かれ、代わりに古い綿を詰め込まれたその人形は、ボタンの目で空虚に天井を見つめている。 物置の隅では、中身を入れ替えて「本物の人間」になったおもちゃたちが、楽しそうに笑い声を上げていた。

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